« 冗談じゃない、「昭和の日」法案を潰せ! | トップページ | 祝、日墨FTAなのかよ »

2004.03.11

天皇制について

 天皇制について、少し書く。おまえは天皇制をどう考えているのかと問われているような気もするので。
 この答えは、非常に簡単だ。天皇制は、制度としては、日本国憲法で規定されている。それ以上でも、それ以下でもない。九条のように解釈改憲はされていないのだから。
 なので、天皇制反対とかは、まったく無意味だと考える。天皇制反対とは、ようするに現行憲法反対ということだし、それなら、改憲するしかないだろう。この問題は解釈改憲でどうなるというものでもあるまい。
 話はこれで尽きている。
 なのに、なぜ天皇制が未だに憲法を超越してイデオロギー的な問題になるのか私には理解不能。憲法を愚弄するんじゃねーという思いがするばかりだ。
 日本国民が憲法を改正し、現行のような立憲君主制の国家ではない、共和制の国家にするというなら、同胞国民の多数の意見に私は従いたいと思う。おまえは共和制移行に賛成するのかと問われるなら、私は弱い反対意見を持つ、というだけだ。それはイデオロギーではない。むしろ、皇室への敬意からだ。
 皇室に敬意を持つかと言われれば、持つ。これは歳を取るにつれてそう思うようになった。端的な話、日本人の象徴としての人間像を考えるに、それなりの品性というものをもっていてもらいたい。あの情味の薄い小泉なんか大嫌いだ。下品だすらと思う。日本人たるもの、対外的には品性をもってもらいたい。マックス・ヴェーバーも品性というのを大切にしたが、日本人は1200年からの歴史を持つのだから、その国民国家の歴史・伝統の品性というものを体現した人間が必要だ。それこそ皇室である。その点で、今の天皇家は十分に評価できると思う。なお、日本の歴史はせいぜい1200年である。この点については、昭和天皇も言及していたことだ。歴史学的に見ても推古朝以前に天皇家の歴史を遡及することは無理だ。日本列島に存在した古代人いたが、国家以前の列島居住民は「日本人」ではない。
 国家神道についてはどう思うかと言えば、これは、明治時代にでっちあげた国家宗教でもあり、国家とは分離すべきだと思う。日本は弱いライシテの原則を持つべきだ(それは移民に国を開くためにも)。靖国の問題は複雑だが、原則として国家が介入すべきではない。対外的にも別途の慰霊の施設があってほしいと思う。もっとも、私が見る限り、現行の靖国神社自体になにが問題があるのか皆目わからない。さっさと、慰霊施設を造れ、内閣と思う。
 天皇の戦争責任問題については、すでに歴史上既決だと考える。歴史のIFとしてあれでよかったのかと問われれば、天皇は戦犯以外の何者でもありえないと思う。先日書いた洪思翊の処刑の論理で行けば、戦犯を免れるものではない。昭和天皇ご自身もそう考えておられたと思う。今上天皇も若いころそう考えていたふしがある。
 日本国家の戦争責任については、それは話は別。むしろ、天皇だの一部の軍人にその罪を着せて、国民が無罪というGHQ史観は間違っていると思う。日本国民はあの戦争の責任を持つと思う。しかし、もう半世紀たったのだから、それなりの対応があってもいいだろう。
 以上。
 ついでに言う、さっさと女帝に皇室典範を変えるべきだ。女性の天皇は日本の歴史から見ても違和感はない。なにが女帝を妨げているのか、私は理解できない。

|

« 冗談じゃない、「昭和の日」法案を潰せ! | トップページ | 祝、日墨FTAなのかよ »

「歴史」カテゴリの記事

コメント

ぼくは詳しくないのですが、天皇制は良い制度だと思っています。
女帝への云々に関しては、皇族の定義を再確認し、他から養子を迎えることのできない暗黙の掟のようなものがあるのを確認した上で、明確に今論じられないのが申し訳ないのですが、部分的階級制度のようなもの(公家・貴族)を導入するというような、或る意味時代錯誤のようで妙ですが、或る意味なんとなく歴資の中で部分的に良く機能しないこともない微妙な権威として、慎重に必要性のあるものを想定・構築してからでないと、妙な野心家のアレコレになりそうで、それは、妙な野心家により妙な舵取りがなされるのは、はっきりと厭な気分がします。気分でなく、どうも世の中が好ましくない乱れ方をするなーと。ぼんやりとした現段階での個人的な雑談です。

投稿: u | 2004.03.11 15:21

私も歳を取るにつれ天皇制自体が好きになり、今はこれを残すべきだとは思っています。日本の文化としても残すべき意味があると思いますし。ただ、気になるのは皇族の人たちの人権です。今の制度の下、自分がもし皇太子とかに生まれていたらと思うとぞっとしません。どうが良いのかという案も何も持っていないのですが。

投稿: nh | 2004.03.11 17:37

uさん、nhさん、こんにちは。

天皇制については、戦中派のかたは左翼とは違っても苦い思いを持つかたがおられることも知っています。しかし、戦後生まれの私など、アメリカや中国、韓国といった共和国、社会主義国などを見ていくうちに、立憲君主制というのは歴史の知恵のようにも思えてきます。保守化といえばそうなのでしょうが、ある種、自然な心情のように思えます。自分でも不思議な気はします。暴君ではないという信頼感でもあるのでしょう。

投稿: finalvent | 2004.03.11 18:10

finalventさん、

こんにちわ。ぜひ一度finalventさんのご意見をお聞きしたいと思っていたテーマについてお聞きできたように思います。ありがとうございます。心情的な部分をふくめて、大変共感いたしました。

ふと、気づくと人口のバランスからいくと、いまのちょうど40才が人口の折り返し地点、人口の重心になっているように思います。いいかげん、我々は(と、私といっしょにしたらご不快でしょうか?)お年よりのための国づくり、国の体制運営に協力するのをやめて、自分達を含むこれからの世代がどう生きるかというために、哲学の部分から、政治の部分から、経済の部分から、国のあり方を模索すべきだと強く感じております。

かなりいいかげんですが、一応、こういう問題意識をもって以前、自分で作った人口動態のシュミレーションです。参考までにURLを載せさせてください。

http://homepage2.nifty.com/hhirayama/population.xls

投稿: ひでき | 2004.03.11 18:25

ひできさん、ども。エクセルの表+グラフも拝見しました。ああ、日本が縮退するなと思います。今の40歳が折り返しという見方は新鮮だと思いました。その意味で、少しずつ、国というものに責任を持つべきなのでしょうね。

余談ですが、他のかたへ:
上記URLエクセルファイルには、マクロが含まれているので、設定によっては注意メッセージが出ます。

投稿: finalvent | 2004.03.11 19:44

私自身、特権階級という言い方をすると、反発を覚えるのですが、それでも、ノーブレス・オブリージュを持つ人達が出てくる仕組みというのは有用だとは思います。

全住民をローマ市民にするという決定がローマを弱めたことや、江戸時代の身分制度が存外うまく機能していたことをもう少し考えてもいいのかもしれません。

投稿: fanannan | 2004.03.12 00:03

fanannanさん、こんにちは。日本でも旧皇族関連のソサエティはあって、これがけっこう醜悪な面があり、例の有栖川事件みたいなパロディになりますね。ただ、物事、そう是非で割り切れないようにも思います。江戸の身分制度というのは、面白いもので、士農工商ですが、この「士」というのが実に変なシロモノです。中国の場合は、特権階級で音楽や踊りをたしなむ人々なのですが、日本ではそれは町人。しかも、士の本質は実際には、幕藩という商社に勤めるサラリーマンでした。

投稿: finalvent | 2004.03.12 09:08

特権階級に関する些末な現象について曖昧乍ら思う事が有ります。
現在のところ、弱者を擁護する余り、それがどうであるかということを踏まえず神輿に担いで、弱者とその取り巻きが特権階級化している風潮が一部にあるように思います。
倫理を好ましくない運用方法で活用することは、今に限らずいつの世でも行われておることでしょうが、どこかでリバウンドがきてもおかしくないまでに助長しないで頂きたいものだと思います。

これからの世代の育成は自分のできる範囲で、或る意味てきとうでいいかげんに取組んでいきたいと思っております。

投稿: u | 2004.03.12 15:32

こんにちは。
「なにが女帝を妨げているのか」と言うおはなしですが、
愛子様ご生誕のときにも話題でしたね。

憲法調査会の小委員会平成15年2月
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/012615620030206001.htm

この議論の中で、

(引用)
○高橋参考人 皇族がふえれば、それは公費から支弁
されますから、それはふえるのは当然でありますけれど
も、第一子、女性天皇にする場合は、先ほど私が申し
上げましたように、直系だけに絞るのか、あるいは傍系
も入れるのか、この問題が難しく
(ここまで)

とあるのが理由ではないでしょうか。
すなわち女帝を認めるように典範を改めると、皇位継承の
予備として設置しておく「宮家」の数が急増して、
当面費用が出せなくなる、ということで。

首から下の理由で女帝は認められない、と。

投稿: mori | 2004.03.12 20:57

moriさん、ども。それは知りませんでした。なるほどねと言うべきか、とほほというべきか。いやはや。

投稿: finalvent | 2004.03.12 21:11

いや別に。
たくさんある理由の一つかも、くらいのものです。

投稿: mori | 2004.03.12 21:28

moriさん、ども。その「たくさんある理由」っていうのが、なんか、とほほっぽいですよね。なんか、国民総じて小姑のように雅子さんをいじめているような印象もありますし。

投稿: finalvent | 2004.03.13 13:49

>天皇制反対とかは、まったく無意味だと考える。

天皇制を反対することは、そもそも改憲を前提に考えた行動であるから、十分に意義のあることではないだろうか。

投稿: | 2006.09.11 06:00

「天皇制」と言う言葉自体が外来語です。
打倒天皇から現在の消極的反天皇制にいたるまで、元を正せば朝鮮系の活動家が画策していただけの問題だ。スターリンから打倒天皇を指示されて、戦前の愛国的救国的活動家達はほとんどその活動からはなれている。所詮ロシアツアーリと日本の天皇は、民衆にとって全くその存在意義がちがうからだ。
しかし朝鮮系日本人の活動家にとっては、当時打倒すべきものであった。
彼らは戦中に弾圧され投獄されたが、戦後釈放され日本の左翼運動の主導権を握った。日本国籍を得るもの朝鮮籍を得るものどちらにしろ、各階層にわたって運動の主流となっていった。彼らの思想はGHQの政策と一致し反日本主義、反古代歴史主義を浸透させた。日本の歴史は1200年しかないと言うのもある意味あたっているが、戦後の否定的日本史観が盛んに宣伝修正したものであって完全に正しいとは言えない。左翼学者?と言われた人たちは日本の神話から古書に至るまで徹底的に修正解釈を行った。神道は明治政府がでっち上げたというのも実は的外れな指摘だろう。原始的な神道は古来より南は沖縄〜済州島〜アリューシャン(あるいはカムチャツカ)〜小笠原の範囲で生きていたからだ。

現在日本に蔓延る「反天皇制」とは朝鮮系のマイノリティの持つ反骨とそれに乗っかった無知な左翼運動家達が生んだもの

投稿: 帝政 | 2007.05.20 21:08

まず天皇は間違いなく朝鮮人だ!
それはともかく天皇は超A級戦犯である。
現代においては、日本最大の扶養華族でもある。
我々現代人は、この不況であえいでるなかで、真っ先に抹殺すべき
一族である!
天皇制は即刻廃止してもらいたい。

投稿: 天皇制廃止論者 | 2009.11.19 21:28

 私は20台ですが、最近になって天皇陛下に敬意を持てるようになりたいと考えるようになりました。きっかけは分かりませんが、1000年以上続く皇室が日本にあることを誇りに思います。これって血統主義とかの前兆ですかね?
 国家神道に関しては、日本を強力なキリスト教国家に対抗できる国にするためのものだったのではないかと考えます。

投稿: 通りすがり | 2010.09.15 16:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 天皇制について:

« 冗談じゃない、「昭和の日」法案を潰せ! | トップページ | 祝、日墨FTAなのかよ »