« 「酒鬼薔薇聖斗」事件に思う | トップページ | 天皇制について »

2004.03.11

冗談じゃない、「昭和の日」法案を潰せ!

 むかつく。産経新聞社説「『昭和の日』法案 『三度目の正直』成立急げ」についてだ。「昭和の日」法案を通せというのだ。


 自民、公明の両与党が、四月二十九日を「昭和の日」とすることを柱とした祝日法改正案を今国会に提出する方針を決めた。法案は過去に二回、参院と衆院でそれぞれ可決しながら、もう一方の院で政局の波をかぶり廃案となっている。「三度目の正直」の今度こそ、政治のかけひき材料とすることなく成立をはかってほしい。

 冗談じゃねーよと思う。「昭和の日」法案は潰せ!、恥知らずめ。臥薪嘗胆の心を持て。せめて沖縄から米軍が撤退されるのを待つのが愛国の心ではないか。
 ポチ保守のくせに臭い説教たれくさって。

 今、日本が米国と戦争をしたことも、東京でオリンピックが開かれたことも知らない若者がいると言われる。自らの国や祖先たちの歴史がいかに軽んじられているかを示している。最近指摘される国家意識の希薄さや、若者のデラシネ(根なし草)現象ともつながっているといえる。
 そんな時代だけに「昭和の日」は必要だといえる。年に一度だけでも親子で「昭和ってどんな時代?」「日本はどんな国?」といったことを話し合えば、自らの国への思いは変わってくるだろう。その意味で、この法案は単に祝日の名称変更だけにとどまらない重要なものである。

 全然違うね。歴史の知らねー恥知らずはオメーら産経だよ。
 極東ブログ「夢路いとしの死に思う」(参照)で、別話題と混ぜてしまったが、繰り返す。

 今日も目立ったニュースがないことになっているのか、新聞各紙社説はまばら。それぞれ悪くもなくどってこともなくという感じなのだが、ひとつ、つい「この愚か者!」とつぶいてしまったのが産経新聞社説「『昭和の日』法案 政局絡めず成立をはかれ」だ。なにも左翼ぶって昭和天皇の批判がしたいわけでもないし、「昭和の日」が国会の手順に則ってできるっていうならしかたないと思う。「海の日」なんてもっと愚劣なものもすでにあるのだ。愚かだと思ったのは産経新聞の歴史感覚の欠如だ。単純に昭和時代の天皇誕生日が4月29日だというだけしか念頭になく、4月28日の次の日であることに思い至らないのだ。もっとも産経新聞にとりまく、小林よしのりがいうところのポチ保守どもは、この日をサンフランシスコ対日講和条約発効による日本独立記念の日だとかぬかしているのだから、病膏肓に入るだ。4月28日とは国土と国民が分断された痛恨の日だ。昭和天皇は生涯この悲劇に思いを致していたことを考えあわせれば、彼がその翌日の4月29日を誕生日というだけの理由で「昭和の日」とすることを喜ぶわけがない。もちろん、国民が「昭和の日」を望むというのなら国民の歴史の感覚が失われていくだけだ。

 昭和天皇を記念するというなら、まずその臥薪嘗胆の思いを察するべきではないか。国の長(おさ)でありながら、国土を刻まれた。沖縄を米軍に手放した。なにより、沖縄を本土のために焦土としてしまった。その昭和天皇の痛恨が思い至らない脳天気な馬鹿者が、この日を祝祭するというのか。彼がその後半生、沖縄の地を踏み入れることができないことがどれほどの悲しみであったか。その悲しみをぬぐい去るのは、米軍を沖縄から追い出す時ではないか。もちろん、それが現実的ではないことぐらいはわかる。だが、今の沖縄の状況のままでいいわけがない。
 誰だったか、老婦人だったが、私が沖縄に暮らしているという話で涙されていた。追悼でなく沖縄に行くことは恥ずかしいとも語った。それが歴史の感覚というものだ。
 以上のようなことを書くと、私はウヨ扱いされるのだろうと思う。小林よしのりみたいに、産経より右寄りからウヨ批判をしているのだろうとも。ああ、そんな小賢しいことなど、知ったことか。
 昭和天皇は至誠の人であったと私は信じる。そう信じることには、もちろん虚構も入る。まして宗教的な信ではない。歴史を負った日本国民ということの同義でもある。三島も現実の天皇と本来の天皇像に悩んだ、馬鹿じゃないからだ。その本来の天皇像は2.26事件を含め、日本の病理ともなった。そんなことは、ちょっとばかり西洋風の理性があればわかる。だが、そんな小賢しいことで、問題が解決するわけもない。天皇が日本人の象徴であるのは、そこに日本人の至誠のありかたの象徴を見るためだ。その点で、昭和天皇も今上天皇も、我が国民の誇りであると言っていいと信じる。
 昭和天皇の心中に思いを致せ。日本人は悲劇の歴史を負った国民であることを忘れてないけない(てなことを書くと、侵略の歴史のなにが悲劇だよとか、まだなるのか。それもなんだかなである)。

|

« 「酒鬼薔薇聖斗」事件に思う | トップページ | 天皇制について »

「歴史」カテゴリの記事

コメント

リファラをちょっと見たら、暗黒日記で言及があった。3月11日である。

http://noz.hp.infoseek.co.jp/diary/20040301.html

事実認識とか学説の理解とかだと摺り合わせたほうがいいが、ま、意見の違いは違いなので、とくにコメントはないのだが、ちょっとだけコメントしたほうがいいかと思うので、ちょいと。

   靖國神社に戰沒者が祀られる事に反對する連中は、このままで
   は「國家神道が必然的に復活する」ものであるかのやうに言つ
   てゐるが、必然なら必然で受容れるしかないし、積極的に歴史
   を變へられると言ふのなら、何も國家神道と神社神道とをイコー
   ルで結ぶ必然性こそ「無い」と言ふべきである。

 おっと、その連中に俺を含めたわけか? だとしたら、シンプルな誤読だよ。それはそれだけ。
 だから、誤読の上のコメントにつきあう必要もないのだが。

   そして、その意味で、「極東ブログ」の中の人も、左翼的である。
   まあ、「反米」等と言つてゐるのだから、左翼的である事は明か
   であるが。「反米保守」はまたぞろアメリカと戰爭をやらかして
   日本を潰したいらしい。見上げた保守派である。國を潰して何が
   保守派か。國を守つてゐないぢやないか。

 自身吉本主義者って言っているのだから、左翼と見られて上等! だが、最後の言及はちと困る。反米保守でアメリカと戦争っていう妄想にはつきあいきれない。カナダが有志連合に反対し、ゆえにイラク戦に加わってないのをご存じか? じゃ、カナダは反米。ま、冗談では反米だけど(サウスパークの映画のように!)。
 で、妄想的に言うなら、「また国を潰す」かよ。確かに、広島・長崎、東京3.10では日本人民間人(非戦闘員)は米人に虐殺された。だが、国土が焦土と化したとまではいえない。本土は沖縄のように外国人兵に蹂躙されたことはない。日本人とはなんと幸せな国民だろうか。神の加護があるかのようだ、と、呑気に信じていたまへ、おっと、ま、そんな感じだ。

もうちょっというと、日本人の魂さえあれば、日本はつぶれることはないよ。折口信夫はあの大戦を後悔したが、その後悔とは精神性が足りないことだった。もっとも、折口先生は、近代国家神道的に天皇を現人神とは見なかった。先生とともに左翼的と呼ばれるなら、光栄限りなし、っていうところだ。

ついでにいうと、神道なんてものは、古代、近世ともに、その実態は道教の派生にすぎない。そこから日本の思想を純化した宣長先生などの思索の労、あるいはそうした思索から離れても特殊な経験内の啓示をもって、初めて日本人にとって真の宗教性として自覚されるものだ。

投稿: finalvent | 2004.03.12 10:50

仰る通りです。

投稿: ODA ウォッチャーズ | 2004.03.26 01:30

ODA ウォッチャーズさん、ども。記事はやや奇矯に聞こえたかと思います。ただ、「昭和」というのが懐かしさで語られ、また画一化された悲劇で語られるなかで、そこに生きた人の思いが踏みにじられるとまでは言い過ぎですが、別の物になってきているように思います。国土分断があったのに、それをローカルな問題にしてはいけないと思います。

投稿: finalvent | 2004.03.26 11:20

>冗談じゃない、「昭和の日」法案を潰せ!
何をそんなに興奮しているんだ??

投稿: ジン | 2005.11.05 06:03

アホか。
まるでガキ。

投稿: プッ | 2006.02.16 22:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 冗談じゃない、「昭和の日」法案を潰せ!:

« 「酒鬼薔薇聖斗」事件に思う | トップページ | 天皇制について »