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2004.02.25

国連アナン事務総長参院演説

 今朝の各紙社説は国連アナン事務総長による参院本会議場演説を取り上げていた。が、この話は、対米追従という国内外の批判をかわすための政府の目論見という程度でどういうことではない。極東ブログの文脈で言うなら、米国主導の有志連合として派遣されたはずの自衛隊が国連認可となることで、表向き有志連合の思惑から逸脱するので好ましい。
 もっともこの動向の変化自体は米国主導だったので、日本がなにかするべき選択でもなかった。また、日本の世論は国連賛美の傾向が強いが、極東ブログ「イラク混乱中の国連事務所爆破テロ」(参照)で扱ったように、昨年八月デメロ国連特別代表らが殺された国連事務所爆弾テロ事件では、国連側に米軍軽視があったと見ていいのではないかと思う。あるいは、この非は事実上国連を見殺しにした仏独にもあるという印象も持つ。
 余談めくが国連については、これも極東ブログ「日本はいまだ国連の『敵』である」(参照)で触れたように、日本は国連の敵国となっているままであり、今回のアナン来日では、この条項が修正される気配がないことがほぼ確認された。この件については、極東ブログでは小沢一郎構想のように常備国連軍に参加すればいいのだと主張した。奇矯な主張のように受け取られる向きもあるが、ドイツが自国軍とNATO軍を持つことのように普通に受け止めることができるように思う。
 アナンが今回、日本政府をここまで支援したのは、日本人が勘違いしているように思うのだが、自衛隊への期待ではない。この点については極東ブログ「イラク派兵はしなくてもいいのかもしれない」(参照)で触れたように、日本の派兵は規模が小さすぎる。当初は米国追従のシンボルでしかなかった。国連が側の期待は端的にお金だ。それと、国連の対米戦略に日本を引きつける意味もあるだろう。
 イラクに対するアナンの動向だが、直接選挙を延期させるという点でシーア派シスタニと妥協点を探るなど、よくやっていると評価していいだろう。この点、イラク選挙が遅れることを問題視する意見も見られるが見当違いだ。もっとも、妥協のそぶりを見せるシスタニとしても米国の影響力の弱体化を狙っているにすぎないとも言える。このあたりは、当面綱渡りの状況が続くだろう。
 隠された問題の極は当然米国だ。そして、いよいよ大統領選挙が問題に強く絡み出した。反ブッシュというだけの単純な反応で米国でのケリー旋風に浮かれる向きが日本にも多いのだが、ケリーはまったくといってほどイラク政策を語っていない。私の印象を言えば、こいつは木偶の坊か?である。現状を見る限り、一度懲りたブッシュのほうが米国の統治はまだマシかもしれない。

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