G7、お楽しみはこれからかも
G7が終わった。というわけで、社説はこれを書かねばならない。で、何を書くんだ? まぁ、原稿埋めるかというつぶやきが聞こえるような各紙の社説である。
ところで、G7の成果はなにか? 日経新聞社説「G7は言葉より成果を出せ」と言うが、成果は市場が出す。お楽しみはこれから、かもね、である。ま、前回のようなことはなさそうだ。
で、G7の声明はどうかというと、日経が言うように、どんな色が好き♪玉虫色が好き♪というお笑いである。
日本の関心が強かった当面の為替相場については、玉虫色の内容にとどまった。緩やかなドル安ならOKと考える米国。ドル一段安は市場介入で止めたい日本。ユーロの対ドルの上昇率が円に比べて高いことに不満を抱く欧州。声明はそれぞれに都合よく解釈できる内容になった。すれ違いは何ら解消されていない。
というわけで、でもないが、声明に言及するのは無意味。朝日新聞社説「G7――もたれ合いは続くのか」はナンセンス。
その意味で注目したいのは、G7声明の中に「健全な財政政策が国際的な経常収支不均衡への取り組みにおけるカギだ」との指摘が盛り込まれたことだ。米国の双子の赤字を意識したものである。
無意味である。むしろ、次の指摘に意味がある。
だが、ドル安の影響を一手に引き受けている欧州の不満は依然大きい。日本の大規模な介入にも限界がある。日本などアジア各国の政府が米国債を購入して米国の財政赤字を支えるのは、不健全なもたれあいともいえる。こうした危うい構図がいつまで続けられるかは心もとない。
すでに極東ブログで触れてきたように、EUを潰せのチキンレースじゃないんだろうか。EUから金を引き上げたいというのが米国の思惑でもあるだろうし。
といっている内に米国が崩壊したりして。なんかいまいち笑えないことが、現実というのは起きうる。
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