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2004.02.01

女性をパート労働者にせよと朝日新聞は言う?

 新聞各紙のテーマは散漫。時事的な問題は特にないと思われているのだろう。産経新聞社説「ケイ氏証言 短絡的議論につなげるな」はイラク大量破壊兵器問題で米国を支持しているが単にまたポチ保守かというのもだが、私も大量とはいえないにせよ化学兵器は今後見つかるのではないかと思っている。スンニ派の勢力が解体されてないように見えるからだ。他、朝日新聞社説「核技術拡散――パキスタンの深い闇」がパキスタンの核関連技術の拡散問題を扱っているが、この全体シフトを促したのは米国戦略なのにその評価はない。変な話だ。
 今朝の社説で気になったのは朝日新聞社説「女性と年金――不安と不信がつのる」だ。なにを言っているのかわからないのである。なんどか読み返したが、わからない。言いたいことは、年金改革で女性が不平等だということらしいのだが、どこが?なのだろうか。
 まず、課題を3点とりあげている。


(1)サラリーマン世帯の専業主婦は保険料を負担しなくても基礎年金を受け取れるという制度を見直す(2)中高年になって離婚する専業主婦の老後にも配慮し、夫の厚生年金を夫婦で分ける(3)厚生年金に加入できるパート労働者の範囲を現在の週30時間程度から週20時間程度に拡大する、などだ。

 と、項番を打っているのだが、このあとの文脈に受けがない。いちおうこう言っている。

 与党の協議で、離婚が決まった夫婦には年金分割が認められることになった。夫婦で話し合い、半分を限度に妻が夫の厚生年金を受け取れるようにする。話し合いがつかなければ裁判所の手を借りる。
 だが、それ以外は現状のまま、手つかずに終わりそうだ。制度のひずみを直すよりも、参院選を控えて個人や企業の負担増を避けたいとの思惑からだろう。

 とすると、(2)の「離婚で年金を分ける」はサティスファイ(解消)したと朝日は見ていて、残り(1)と(3)は問題だというのだろう。え? それがどうして女性の問題なのだ?、と思う。タメで批判しているのではない。なんか、頭の悪いオヤジにつかまったなぁという感じはあるのだが、それを言うなら手前も目くそ鼻くそを笑うである。
 まず、端的に(3)のパート労働は女性に限定されていない。現状、女性がパート労働者である実態はあるが、これは年金の問題として解消する課題ではない。また、むしろ増えていく若年の労働者のほうが課題であるはずだ。つまり、この点については朝日はただの阿呆だ。
 (1)はどうか。つまり、専業主婦の保護制度、例の3号ってやつだな、この補助を早々に止めるべきなのにしないのはイカンぞと朝日将軍(ってな爺ぃ臭い洒落だな)は言うわけだ。
 つまり、朝日新聞が提起しているのは、それだけ、ということか。
 そうすると、結局、朝日の主張っていうのは、専業主婦よ働け、しかし、働けといってもパートしかないだろうか、これからパートに年金付けろ、と。

 少子高齢社会は女性と高齢者の役割が大きくなる社会でもある。女性が力いっぱい働き、納得して保険料を払える制度に改めれば、社会の活力は維持できる。

 なんか俺は60年代にいるのかと錯覚しそうだ。朝日は足りない税について、「税金で国民全員に一定額の基礎年金を保障するという別の提案もある」とも言っている。うへぇ。
 さて、話をもどして、よくわかんないなと思うのは、この社説って誰が読むように書いているのだろうか。この意見を支持している日本国民がいるのか。
 馬鹿なこと言っているなぁですまされる問題ではなく、なんとも奇っ怪な感じがする。

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「時事」カテゴリの記事

コメント

おはようございます m(_ _)m

年金問題はけっこう気になってるので質問です。

やはり、若者なので・・例の逆ピラミッド構造が気になるんですが・・・

これって・・・・けっきょくお金下りてきませんよね?
そして、年金払うのってギムなんでしょうか?

(すごく基礎的な質問かもしれなくて申し訳ないのですが)

「国民の三大義務」とか言われるものの一つとして「納税」とかいうのがあったと思うのですが・・

「年金を払うこと」もこれの対象になるのでしょうか?(法律的に)


この前、少し調べたのですが、なんか・・ピンと来る説明がなかったものでお聞きしたいのですが・・・

投稿: m_um_u | 2004.02.01 09:20

m_um_uさん、ども。年金問題全般については、これまでも極東ブログでも書いてきたのですが、基本的なところでは考え直してきています。ぶれるのは、この問題の背後にある年金族です。岩瀬が書いてますが、こいつらの粛正が先なのではないか、というあたりです。

若い世代の立場で年金問題ついて端的に言えば、2点あるかと思います。1つは、受給は多分70歳になるでしょう。男性だと平均寿命は80くらい。その10年という問題ですが、その10年が年金で暮らせるわけもない、ということで、それ以前に若い人だと70歳は無意味でしょう。つまり、年金は無意味と結論するのは、ある意味しかたがないことです。2つめは、これをリスクの投資とみることです。この場合、相手は国家なのでケツ割れはありません。悪くない投資だと。もうちょっというと、この先、若年の不払いが解決するわけもないので、いずれ皆保険ではなくなるでしょう。すると、払っているやつのほうが利回りがいいはずです。

あと、もう一つ、ごく個人的にですが、国民年金対象でいうなら、そのくらい払うのが男の甲斐性ってもんです。いや、女もですね。大人の甲斐性と言い直しましょう。どぶに捨てたれという気概ですよ。ちょうど、どぶに捨てるにはもったいななと思うくらいの額というのがおかしいし、そう考える国民で年金族が肥えているわけですが。それでも、人生、多少なりとも金に触れると、そうですね、100万から1000万くらいは、あれっというまにどぶに捨てるものですよ。どぶに金をすてる気概っていうのは、若いうちにもっておいたほうがいいです。どぶに金捨られるようになると、きちんとしみったれになります。欧米人ほどしみったれになるととほほですが。

投稿: finalvent | 2004.02.01 09:35

記憶で話すのですが。

年金は現在の若い世代が、その時代の老人を扶助する制度です。若い世代がお金を積み立てて、それを老後にもらうシステムではありません。よって、今払っている年金が老後に戻ってくることはない、と。自分がリタイアした時には、その時の若年層に扶助してもらうことになります。

不平等に見えるかもしれませんが、金持ちから税金をとって貧困層に回すという累進課税に似たものかもしれません。

投稿: jouji | 2004.02.01 09:41

joujiさん、たぶん、初めまして。ええ、その通りです。自分の払っている金は戻らないし、不平等ですね。で、実際、たいていは歳を取って死ぬわけですが、その「老」の風景をどうするのか。すでに未婚の50代から60代の女性たちは、女性達だけの互助の世界を作ろういうこころみもありますが、うまくいくのかわかりません。結局、子供に負担?というあたりで、「子」の意味が問われますね。すでに団塊世代がこの問題に直面しているで、しばらくは様子見という感じがします。タイムスケール的に見ると、あと5年くらいで、団塊世代が子供の問題と老人介護の問題でぼろぼろになるなるだろうなと、しか、思えません。

投稿: finalvent | 2004.02.01 10:02

あ・どうも、いろいろありがとうございます m(_ _)m


まぁ、じゃあ、とりあえず

「ギム」ではない、と。
でも、
「甲斐性で払え」、と。

まぁ、そういっていただいたほうがなんか納得です。
(前に、「年金はギム」、みたいなギロンをふっかけられて気になっていたもので・・)


自分的に解決です


ありがとうございました m(_ _)m

投稿: m_um_u | 2004.02.01 11:54

どうも。こんにちは。
年金問題ということは、20のころからず~といろいろ考えてきていまだに結論がでてません。

いろいろな問題がごっちゃになっていて、良いところ悪いところが区別なく議論されていることに問題があるのかもしれません。

年金制度の理念自体は、非常に受け入れやすいものだと思います。そういう意味での「甲斐性」で払うというのは、うむ。と納得できます。ちょっとかっこいいですよね、そういうの。

で、疑問を感じているのは、はやり実際の制度ということですね。官僚というものを象徴的にあらわしているのかもしれませんが、まず制度ありき、というのが感じられて仕方ありません。

今回の改革も、改革なんて呼ぶにはチャンチャラおかしい(死語ですか)ものです。

納得感がまったくありません。

自分が払ったものが、自分に戻ってこない、ということに不満があるわけではなく。払ったお金が政府というフィルターを通ることによって、なんだか不透明になっているような気がします。何に使われているかわからない、ということです。
もちろん、激しく意味のないこととかに大量のお金がつぎ込まれていることなのでしょう、憶測ですが。

若い人たちが保険料の支払いを拒否しているというのは、いくつかの理由があるでしょう。お金が無駄だというのもあれば、年金制度に対する不信感の表明ということもあるかもしれません。

しかしながら、そういう事態を一切無視して、名前だけの改革だとか、強制徴収だとか、そういう表面だけの解決方法で本当になんとかなると思っているのでしょうか、日本の政治家は。

一国民が、票を投じる以外に、年金改革に影響を及ぼすことができないものか、いつも考えています。

もし、制度がきちんと運営され、保険料を支払うことが社会福祉に付与することが明確ならば、もちろんぜんぜん問題ないわけで、別に税という形になっても、私は気にしません。
しかし、日本で透明性のある制度を求めるのは、イタリアで時間どおりに運行されているバスを求めるみたいに詮無いことなのかもしれません。

長くなって失礼しました。

投稿: らした | 2004.02.01 12:32

らしたさん、ども。現実はらしたさんの言われるとおりだと思います。特に、「激しく意味のないこととかに大量のお金がつぎ込まれている」は憶測ではなく、「年金大崩壊」(岩瀬達哉)が指摘するように、事実、といっていいはずです。問題はこれをクリアにするのが先決なのか、というのが私がぶれるところです。

似たような問題がリフレにもあって、日本の困った産業・社会構造を変えずにリフレ政策が先行できるのか?、わからないなという感じです。

どっちかというと、政治をなんとかせい、とは思いますね。つまり、クリアにしろ、と。

投稿: finalvent | 2004.02.01 14:06

もうかうなったらばいっそのこと「保険料→年金」なんぞとまだるっこしいこと云はずに「里親制度」もしくは「オーナー制度」といふ風にした方が判り良いかも知れませんな。
「貴方がお納めになった保険料を年金として受理されて居る何某さん及び何某さん(確か一人当り二人分、でしたかな)から御礼と励しの御便りが届いて居ます。さア頑張って働いて保険料を納めませう」
なんてネ。
(勿論此れは皮肉です。納税者からも年金受理者からも石礫が飛んで来ること請合ひですね。)

投稿: wachthai | 2004.02.01 16:58

wachthaiさん、ども。いやそれは名案かもしれませんよ。うまくすればビジネスモデルができるかも…っていう習性がいやですね。

投稿: finalvent | 2004.02.01 19:50

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