« 私はBBCを評価する | トップページ | ざりがにの死 »

2004.01.30

テコンドー

 韓国ネタである。このてのネタは物騒だからやめとこうかと思ったのだが、ま、いいや、軽く書いてみよう。話は、朝鮮日報社説「『テコンドー』五輪種目に維持すべき」(参照)からである。標題からはわかりづらいが、国際オリンピック委員会(IOC)副委員長の金雲龍(キム・ヨンウン)が先日、横領・収賄などの容疑で逮捕されたことに関連する。
 このニュース日本での扱いはなぜかしょぼんとした印象を受ける。ニュース自体の概要は、28日共同の「金雲龍IOC副会長を逮捕 韓国スポーツ外交の転機に」のほうがわかりやすい。


韓国の検察当局は28日未明、金雲龍・国際オリンピック委員会(IOC)副会長を、特定経済犯罪加重処罰法の横領・背任収財や外為取引法違反の容疑で逮捕した。

 そーゆーことなのだが、実態はけっこうえぐい。そりゃあ韓国ニュースに強いのは当たり前のYahoo!ニュースをお抹茶の名前のような「金雲龍」で検索してみると、そのえぐさがわかる(参照)。が、そうしたことはとりあえず、どうでもいい。
 先の共同のニュースの終わりにこうある。ここがポイントだ。

 IOCは23日に金副会長のすべての資格、職務を当面停止すると発表している。検察当局の逮捕で、金副会長に対してさらに重い処分を行うのは確実。金副会長が大きな役割を果たしてきたテコンドー競技の今後の国内外の役員人事や競技のあり方にも影響を与えるとみられる。

 そう、問題は金雲龍がオリンピックにおいてテコンドーをごりごりと押さなくなったので、やっぱ、やめようかという雰囲気になっていることである。ここで、ようやく、朝鮮日報社説「『テコンドー』五輪種目に維持すべき」に話が入る。

 こんな中、海外メディアは「韓国文化の看板種目であるテコンドーの地位も危うい」と警告している。2008年の北京五輪の開催を控え、中国の伝統武術「ウシュー(WUSHU)」と日本の空手が、テコンドーの代わりに正式種目として採択されるため積極的なロビーを展開している。
 IOCも来年、五輪種目の採択を全面的に見直す予定であるだけに、テコンドーを五輪の正式種目として守り抜くことは国を挙げての緊急課題となっている。

 ふーん、そうなのかである。日本が空手を推しているのが韓国にとって困るのである。なんだか、まいどおなじみのぉ…という話になってきた。そしてその先の結論が、こうだ。

 IOC委員の中には、韓国寄りの人物がまだ20人以上いる。彼らとの関係を維持できる人物とシステムをただちに探し出し、テコンドーが引き続き五輪種目に採択されるよう必要な環境を作ることが急がれる。

 なんか、すごい発想だなと思う。私の印象からいうともうついて行けない。のわりに、さらに物騒なテコンドーの話に突き進む。
 すでに日本では常識だと思うが、テコンドーは戦後日本の松涛館空手を元にできた…一種の空手である…はずなのだが、それを韓国では言っちゃだめということになっている。最近日本でもそういうふうになってきているようだ。というわけで、韓国5000年の歴史からテコンドーができたような話になってきている。なんだかなと思うが、私は、たいして気にしない。そんな話、むちゃくちゃやん、ほっときなはれである。それよりか、日本の空手、とくに沖縄の空手をどないすんねんと思う。関西弁で言うこっちゃないが。
 沖縄の空手の伝統と本土の空手がどう関連しているのか、いまいちよくわからないし、極真空手は空手なのか?とすら思う。テコンドーに対して、あれは日本の空手の亜流と言うにせよ、本流の日本の空手ってなんだ? 余談だが、「空手」は「唐手」と表記されるべきものではないか。沖縄の那覇手、首里手、泊手は唐手(とうて)と呼ばれる。
 話を戻して、テコンドーの実質的な歴史だが、「HISTORY OF TAEKWON-DO」(参照)、「また書かざるを得ないテコンドーの歴史」(参照)、「テコンドーがカラテの影響を受けたのは事実」(参照)、「テコンドーの歴史」(参照)などが参考になる。ま、偏った資料だとも言えるが。
 偏った資料を基にまとめるのだが、テコンドーは1960年年代に故崔泓熙(チェ・ホンヒ)が松涛館空手を元に「[足台]拳道」を創始したもののようだ。この際、韓国の伝統芸テッキョンを融合したとのことで、その伝統性を主調している。この点については、どこが融合されているのか具体的な研究が必要だろう。
 崔泓熙は1966年に国際テコンドー連盟(ITF)を創立し総裁となる。1973年朴正煕再選に反対し、戒厳令下の韓国からカナダに亡命。同年は金大中の拉致事件のあった年で、私などには生々しい。「朴正煕」には「ぼくせいき」という以外の読みができない。
 その後、韓国では世界テコンドー連盟(WFT)を創立。これで、ITFと分離した状態になる。どこにもある香ばしい話というには、歴史が悲惨すぎる。
 WFTとITFの違いは、「テコンドー ~WTFとITF~」(参照)が参考になる。掲載されている写真が面白い。率直にいって、ITFは空手にしか見えない。
 オリンピック2000年シドニーで五輪正式種目となったテコンドーは当然、WTFである。で、この「正式種目」の背景に金雲龍が活動していたようだが、あまり邪推するのはやめにしょう。
 以上、誤解されないように強調するのだが、テコンドーを貶めるものではない。歴史は歴史、また、五輪正式種目となったWTFの背景追及はきちんと行ってもらいたいと思う。空手については、沖縄の伝統がもっと研究されていいのではないか、と思う。それだけ。

|

« 私はBBCを評価する | トップページ | ざりがにの死 »

「歴史」カテゴリの記事

コメント

そういえばトリビアの泉で「少林寺拳法発祥の地は、香川県である」というのをやってましたね。直接関係ないのですが武道の世界ってオリジナルが微妙というか何というか、そういう世界? どういう世界。

投稿: hasenka | 2004.11.23 13:05

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: テコンドー:

» 岡本選手、アテネ五輪へ JOCが個人参加を決定 [きつねのすみか]
岡本選手、アテネ五輪へ JOCが個人参加を決定 よかったけど テコンドーの団 [続きを読む]

受信: 2004.04.05 15:16

« 私はBBCを評価する | トップページ | ざりがにの死 »