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2004.01.26

牛肉の話

 狂牛病問題については、極東ブログは、それなりにつっこんだネタを出してきたと思うし、これ以上言うこともないのだが、ちと、気になる余談めいた話を書いてみたい。ちなみに、私はBSEとは言わない。先日のクローズアップ現代でもハーバード大の担当がどうどうと、mad cow diseaseと言っていた。字幕でBSEって訳すなよと思った。
 まず、気になるのは、私が目にする意見が偏っているのか、米国牛肉の輸入再開なんで許せない、国が米国に屈しても消費者は許さない、みたいな意見をよく見かけること。なんだ、それ?という感じがする。確かに、米国は日本の狂牛病のときは、日本からの輸入を全面的に禁止したのだから、米国お得意のダブルスタンダードかよ、と思う。だが、このとき日本も統計的に有効とかぬかして適当な検査態勢をとれば米国は折れたのではないか。つまり、このとき日本は全頭検査だぁ!とかやったわけだけど、これって、どうせ米国で狂牛病の牛が出るのはわかっていたことだから、振り返ってみるに、しかけたのはどっちなんだ? しかも、若年検査までやって新種の狂牛病を発見した。このタイミングが絶妙だったという話もすでに書いた。
 お笑い本「買ってはいけない」が出たとき爆笑したのだが、あの感覚からすると、だ、今の日本の状況は、またお笑いやってんじゃないかと思う。なんかこの雰囲気で言うのはスッパマン勇気の指みたいだが(ってギャグ通じる?)、米国が全頭検査をしないでも大丈夫というのは、ちゃんと科学的なことじゃないのか。もっとも、検査の現場が、あの怠慢な米人のことだから大丈夫かなとは思うが、理論的な部分では検査態勢はこれでいいのではないか。それと、日本の国民もそんな馬鹿でもないから、米国牛肉が入ってきたら、ほいほい食うと思う。でも、と、ちょっと口ごもるけど、私は食べません。米肉、小売りのはまずいんだもの。
 米国人はいまでもがつがつ牛肉食っている。怖くねーのと思うが、そうでもないらしい。なぜなのだろう。馬鹿?というのもあるかもしれないし、米国って民衆レベルでは情報の流通がすげー悪いのもあるだろう。っていうのは、一部健康志向な人はオーガニックな牛肉にちゃんとシフトしたというのを私は確認しました。やるぜ、である。それと、もう一点、米国って知的階層がまだあるので啓蒙が意味を持つ面がある。政府が安全っていうのだもの、である。で、この米政府が日本なんかと比べものにならないほど、てんこ盛りに科学的なのだ。まいど、FDA文書を読むたびに、うんざりするほどである。ちと気になるのは、狂牛病が人間に感染するには人間側の遺伝子の条件があるとの噂があるのだが、まだ確認していない。調べるの、面倒臭ぇとか思ってしまった。
 日米の牛肉問題の落としどころは、結局、あのちんたら検査の現場の問題になるから、そこで日本の商社あたりがなんか三者団体でも作って日本チャネルを作るっていうことになるのだろうか。どうも吉野屋問題とかで騒いでいるが、米国牛肉の日本の消費総量は1/4くらいだ。それほど問題になるわけでもないし、吉野屋の悪口言うわけじゃないけど、あの肉は米国人にとってはくず肉なんだから、ちと問題の観点が違うよと思う。
 ところで、この話をぐだぐだ書くにあたっては、実は、オーストラリアからのセーフガード撤廃陳情のその後が気になったからだ。オーストリアからの陳情というかは先週くらいはニュースになったのが、その後はどうなったのか? 日本政府はどう対応しているのか。情報がねーぞ!
 そもそも、あのセーフガードっていうのはなんなんだよと思う。お忘れの方は、「『自動発動』批判続々 牛肉関税引き上げ 」(参照)。同記事にあるこの下りが気になる。


「世界貿易機関(WTO)で認められた措置を実行しなければ、現在交渉中の新ラウンド(新多角的貿易交渉)でも譲歩を迫られかねない」(農水省の貿易担当者)との思惑もあるようだ。

 なんか、おいおいじゃないのか。世界の安全問題は国連主義でいいかもしれないけど、WTOを傘にして日本は誰と戦うつもりなのか。間違ってねーか。関連して「豪経済外交、米・中に照準 熱冷める日豪のFTA協議」(参照)もなんだかなと思う。日本の国策が間違っているなと思う。
 さらに余談。セーフガードでちとぐぐったら愉快な記事があった。「2004/07/30 牛肉セーフガード発令について」(参照)である。どういう文脈の話なのか、親ディレクトリが不明なのだが、ようはこう言いたいらしい。

皆さんは輸入牛肉を心から「おいしい♪」と思って食べていらっしゃるでしょうか。もしそうだとするならば私は心からその方を哀れみます。なぜならば食べ物の味を理解する舌を持たない可哀想な人だからです。私自身決して富豪の家に生まれたわけでは無いですし牛肉に関する専門知識があるわけでも無いですが、幸いにして国産牛肉と輸入牛肉の味の違いは理解する事が出来ます。正直に言わせてもらいますがおそらくスーパーで売っている一番高い輸入牛肉よりも一番安い国産牛肉の方がおいしいと思います。輸入牛肉は私の舌には合いません。っていうかマズイです。とってもとってもマズイ。というか味が無いっていう言い方の方が正解かも知れませんね。

 ふーんである。別に批判はしない。正直だなとは思う。
 で、ご存じのとおり、日本の牛肉の嗜好と欧米は違う。だから嗜好の違いを云々言ってもあまり意味はない、というのはある。だが、どうも米人の動向を見ていると、彼らも実は霜降り肉がうまいと思っているみたいだなというのもありそうだ。
 も一つなのだが、牛肉って冷凍すると不味くなる。これは沖縄在のとき、元米領事館のピザハウス本店で冷凍してないプライムリブ食ったのだが、うまい。ほぉと思った。牛肉をうまく食わせるには技術がいる。
 また、韓国料理屋でもそこそこの値段でめっぽううまい店もある(荻窪とか)。牛肉を食わせる技術の問題はある。
 ちなみに、私はホテルとかフレンチの店で牛肉がうまいと思ったことはない。鉄板焼きとかサイテーだと思う。
 で、この話もおしまい。沖縄に行ったら、浦添の元米領事館のピザハウス本店でプライムリブがあるか訊いてみるといい。あ、米国輸入だからもうないのか、残念。ちなみに、米軍内は冷凍肉ばっかだった。でも、きっと、あの肉、フェンスの向こうにあると思う。フェンスの向こうは米人のつてがあれば、簡単に入れますよ。ただ、うろうろしていると銃口向けられますが、撃たれたことはありません。

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コメント

ラ抜き言葉でも意味が通じるのでかまわないかもしれませんが、
オーストリアというのはカンガルーがいる方のオーストリアの
ことではないでしょうか?

投稿: ts_nito | 2004.02.05 23:10

ts_nitoさん、はじめまして。ご指摘ありがとうございます。そうです、カモノハシもいるオーストリア、もとい、オーストラリアです。訂正しました。

投稿: finalvent | 2004.02.05 23:34

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