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2004.01.25

朝日新聞社説のいやったらしい文章について

 ブログに書くほどの話でもないし、のわりに雑談でもないよーな話なので、書くのをためらうのだが、気になるといえば気になるので書いておこう。ことは朝日新聞社説「学歴疑惑――ほんとは深刻な笑い話」だ。この社説は、つまーんない、ただのスカの作文なのだが、以下の下りだけがひっかかる。どうってことないと言えば、どってこないのだ。


 「高卒」の肩書では選挙に不利と考えた候補者が過去にいた。92年に当選した参院議員だ。「大学入学」のうそがばれて、公選法違反に問われ失職した。
 あれから世の中は変わったのだろうか。

 この参議院議員は新間正次である。ご存じと言ってもいいだろう。余談だが、新間正次についてぐぐったら面白い話もあった(参照)。
 で、単純な話、朝日新聞の社説はなんでこういう書き方をしているのだろうか。新間正次に同情的だから、武士の情け、名前は秘す、ということじゃないだろう。新間正次なんて言及するのもけがらわしい、に近いような気がする。コケにしているとは思う。だけどなぁ、私は朝日新聞のこの執筆者より新間正次のほうがなんぼか偉いように思うのだけどな。
 ま、話はそんだけ。ついでなので、もうちょっと言及。

 だが、問題の根は深い。学歴信仰がまだまだ社会にはびこっていることをうかがわせる「深刻な笑い話」に見えるのだ。
 人間としての中身よりも学歴に価値を見いだすかのような風潮を批判するのは簡単だ。採用の条件から「大卒」をはずす企業も増えている。それでも大学の名前が教育内容より話題になりやすく、大学ランキングもなくならないのが実情だ。

 表面的にわからない文章でもないけど、なにが言いたい文章なのか皆目わからんという感じがする。「学歴信仰」っていうタームも、なんか、今にしてみるとよくわからん。いまさら大卒が意味を持つわけでもない。意味を持つのは、すでに大学間の序列だけ。もっと言えば、センター試験の得点だけ。で、そんなの馬鹿みたいに阿呆臭いのだが、低い得点だった人間にしてみると、阿呆臭とは言いづらいのだろうなと思う。私は、共通一次も受けなかったし、傲慢にも当時から、友人・知人を見るに、東大生なんてたいしたことないなとか思っていたので、この感覚はわからないが、共通一次試験やセンター試験を受けていたら、たいした得点は取れなかっただろうなと思う。それをなんらかの劣等感のように思うだろうな、とも思う。
 で、その朝日さんの言う「実情」なのだが、現実的に、入試難易度の高い大学の卒業生は、統計的に見れば、企業としても、頭いいのはたしかだし、露骨にいうのだが、すでに階級社会化している日本だと、階層のスクリーニングにもなる。それはそれで企業なんかはメリットがある。第一、朝日新聞っていうのが、その最たる大企業で、現場の宅配の事情には目をつぶるだけの良心を持ち合わせてないとできない、っていうか、良心かぁ?である。
 極東ブログでも、これ以上書くとイヤミだけど、も一つ、気になるといえば気になる。

 外国の大学を持ち出した点も、いかにも日本的だ。海外ブランド品というだけでありがたがるのと根は同じなのかもしれない。だからこそ、政治家は経歴に留学経験を書き連ねるのだろうか。

 あのさ、この執筆者、米国の大学の学生の様子、全然知らないのだろう。外国イコール米国でもないし、米国の大学すべてレベルが高いわけでもない、っていか、かなり低いところが多いのだが、UCLAレベルと単位交換ができる大学だと、学生はすげー勉強してまっせ。ま、政治家の経歴だとブランドっていうことかもしれないけど、日本の大学とは雲泥くらいに、アメリカの大学は勉強させられるものなんだけど、なっと。なんせ、教官がマジだぜ。
 ま、いいか。学歴なんか。朝日新聞のサラリーマン記者って、大学出てから14年とか歌ってみてはどうかな。知らない? 地球温暖化音頭も知らないの?

追記
新聞正次について追記。週刊文春新年号「学歴詐称 新聞正次元参院議員が最高裁まで争った理由」で彼はこう言っている。


最高裁まで裁判をやったのは、前に言ったように辞めどきを逸したこと、政党の身勝手な言い分への反発もあった。また、私の騒動の頃、自民党の金丸さんの事務所から金塊が出た事件があったでしょう。そんな巨悪は放置して、私の些細な学歴詐称を大げさに取り上げ、”政治の世界は不正は許されないんだ”と世間に印象づけようとする永田町やマスコミの姑息さに納得いかない思いもあった。

 ああ、マスコミは今でも姑息なのである。

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コメント

 学校出てから拾余年、今ぢァアサヒの論説者、右に左に書き分けて、書いた社説が伍萬本、ですか。あァ懐しい。(嘘。なんぼ何でもそんな歳では。)
植木等が入歯の広告に出る位時間が経ったんですから、さういふ「笑い話」もありなんでは、ト、此れは壱寸云ひ過ぎですね。失礼。
勉強になりました。

投稿: wachthai | 2004.01.25 14:07

wachthaiさん、どもです。おお、これはウマイ! 植木はすごいですよね。あのオヤジっていうのもスゴイのですが。

投稿: finalvent | 2004.01.25 14:20

>UCLAレベルと単位交換ができる大学だと、学生はすげー勉強してまっせ。

そうでもないと思います。もちろん、してる人は確実にいますが。
さらにUCLAレヴェルと単位交換ができる日本の大学の現状は悲惨。再び、もちろん、してる人は確実にいますが。

投稿: fukao | 2004.01.28 09:28

fukaoさん、どうも。「UCLAレヴェルと単位交換ができる日本の大学の現状は悲惨」、え?そ、そうなんですか。いや、率直にそのあたりの現状は詳しくないので、ちょっと驚いています。国内だと単位交換できる大学がどのくらいあるのかも知らないのでうかつな発言でした。私が学生していた時代は、reading assignmentだけでもだけでも、ひーひーしてましたけど、昔話なのかぁ。ただ、米人学生をみると、学部レベルでもけっこう勉強しているなという印象は受けます。ただ、なんつうか、知識がフラットな印象もありますが。

投稿: finalvent | 2004.01.28 09:36

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