« 朝日新聞だって「改革と展望」を論じたーい | トップページ | イラクがシーア派になるのはしかたないこと »

2004.01.21

市町村議員を減らすだけでは危険なことになる

 産経新聞の尻馬に乗るみたいで痔が痛むのだが(嘘)、社説「地方議会 合併特例の肥大化許すな」はよかった。これは誰かきちんと言わなくていけないと思う。問題は、こうだ。


「平成の大合併」が進む中で、合併する市町村の全議員が合併後もそのまま議員として残ることのできる合併特例法の特典で、各地にマンモス議会が誕生している。報酬も高いところに合わせるケースが多く、合併の焼け太りともいえる肥大議会が、財政圧迫の新たな要因となっている。議員の定数や報酬は、各自治体ごとに条例で定めるのが決まりで、特例法への安易な「右へならえ」は許されることではない。

 都市民には関心ないけど、これって、もう喜劇じゃなくて悲劇。なんて言ってないでなんとかしなくてはいけいない。だが、産経がこの後続けるように、議員に任せず住民がなんとかせい、ではダメなのだ。全然地域のことがわかっていない。
 日本の地域社会は、フィリピンの地域社会のように伝統的なパトロン-クライアント関係で成り立っているのだ。パンドーレとか言うのだったか忘れたが、地域には親分がいる。ま、社会学的な話はさておき(ほら、そこの社会学専門さん、ツッコメ)、こういうボスの安定機構が市町村レベルの議員の半数以上、およびその派生の権力構造で地域社会の実質的な治安的な権力が維持されているのだ。だから、これを潰せという単純な話では地域社会が壊れてしまう。ああ、もうちょっというと、この権力構造は地域に残留させられた弱者の保護装置でもあるのだ。
 もっともだからといって、こんな阿呆な状況を温存させておくわけにもいかない。なんとか代替的なNPOでもぶったてて名誉職を組織化したほうがいい。そして、はっきりいうけど、金はある程度ばらまく必要がある。餅を買うのだ、餅を。
 これに関連して、非常にやっかないなのが、地域社会に介在してくる市民団体だ。端的に言えば覆面サヨクか創価学会なのである。特にサヨクは、貧乏に耐えるから組織経験ありすぎ。
 関連して毎日新聞社説「公共事業改革 住民参加で意識転換図れ」で標題どおり、住民参加、よーし!とかヌカしているが、これもそう単純な話ではない。まず、地方行政の規模が問題になる。ある程度規模があれば、中産階級の沈黙の市民が圧力となってそう阿呆な事態にはなりづらいが、規模が小さければ、馬鹿丸出し暴走するは必死。
 結論は先に述べたとおり、代替の権威のシステムということだが、ついでに言うと、都市民のこの、地方への鈍感さはなんだろうと思う。もちろん、メディアの問題も大きい。大手新聞なんて基本的に都市部のものだし、日本の地域には宅配もされないのだ! もっとも宅配されればいいっていうものでもないが、すくなくとも市民社会構成のための情報伝達としてのメディアは事実上存在していない(NHKがあるか)。あるのは、大衆文化だけであり、大衆文化は、なんだかんだ言ってもこれも都市集中なのである。

|

« 朝日新聞だって「改革と展望」を論じたーい | トップページ | イラクがシーア派になるのはしかたないこと »

「社会」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 市町村議員を減らすだけでは危険なことになる:

« 朝日新聞だって「改革と展望」を論じたーい | トップページ | イラクがシーア派になるのはしかたないこと »