日経さん、中東問題、なんか変
日経新聞社説「イランの変化を中東安定に」を読みながら、軽い船酔いのような気分になる。なんだろうと思う。話は端的にイランが軟化して、中東が安定化しているよ、ということらしい。それもそうかなとは思う。日経は朝日のような駄文は少ないので冒頭によくまとまっている。
中東諸国の中でも反米の強硬姿勢を続けてきたイランが軌道修正を図り始めている。昨年末の大地震で米国からの救援を受け入れ、対米関係の改善姿勢を明確化したのに続き、親米路線のエジプトとの国交正常化に踏み出した。フセイン元大統領の拘束でイラク国内の治安回復への期待が高まる中での隣国イランの変化を中東地域全体の安定化につなげたい。
ふーんというか、あんた高校生?どこの高校?って訊きたい感じがする。確かに大筋でそうだとは言えるが、子供じゃないんだからね。もっとも日本のマスコミは米国嫌いだから、その世界戦略をミクロにしか見ないし、もっともマクロに見るとナンセンスだが、その中間くらいで見ると、印パ問題やリビア問題にも型を付け、イランもという状況にある。客観的に見たら、すごいんじゃないのという感じだ。そのあたりを評価してみたらと思うが。
で、船酔いのような変な感じというのは、サウジの扱いだ。
中東に覆いかぶさるイラク、パレスチナの不安を同時に軽減することでサウジアラビア、クウェートなど湾岸産油国を含めた中東の安定感は高まる。
うーん、あんた高校生?どこの高校?って訊きたい感じがする。あ、それはさっき書いたか。この言い方はないよなと思う。諸悪の根元はサウジだ。そしてサウジとの関係に置かれたアメリカだ。そして、この構図はつい石油問題ということになるが、マクロにはそうだが、ミクロにはアメリカがサウジの石油に依存していないことからも単純ではない。
だが、単純なことは言える。サウジがイスラムの近代化を押さえ込んでいるのであり、アルカイダを育てているのは結果としてサウジだ。イラク復興が成立すれば、サウジは頓死だろうと思うが、そのあたり、サウジだって馬鹿じゃない。
っていう話にならないのかと思う。テメーが書けよだよね。うんうん、じゃ、僕、ダージリンって、話をそらすなよ、である。でも、チャオ!
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コメント
え・・と、
ちょっとだけ質問です。
基礎データで申し訳ないのですが・・
いまの世界全体における石油関係・・ってか、順位みたいなのってどんなになってるんですっけ?
・・だいたいでいいです
(はい、ちゅーぼーです。申し訳ない・・(^^;)
投稿: m_um_u | 2004.01.15 11:01
ども。あ、端的な話、「世界全体における石油関係」というのはどの部分の統計ですか。産油量?
投稿: finalvent | 2004.01.15 11:07
え・・と
産油量と輸出のランキングみたいなのが知りたいです
投稿: m_um_u | 2004.01.15 11:28
ども。えっと、「いろは」みたいな話だと、以下が読みやすいです。
http://www.mcf.co.jp/mcf/como/f-diesel.html
と、と、はてなのノリで見たものの、なにより、以下を読むのはどうですか。
世界を動かす石油戦略 ちくま新書
まず、立ち読みしてみては。けっこういいですよ。
投稿: finalvent | 2004.01.15 13:14
ありがとうございます
参考にさせていただきます m(_ _)m
投稿: m_um_u | 2004.01.15 13:21
こんばんわです
そして・・
まためんど臭いことを聞いてしまうのですが・・
(例によってめんど臭かったら避けていただいて・・)
前に、極東さんが「世界は自分が死んだら終わる」っての書いてらしたじゃないですか?
あれ、ぼくは<独我>問題って呼んでるんですけど・・
で、極東さんは
「これからは<独我>な人間が多くなる」って応えてらっしゃった思うんですが・・・
そういうので、
ちょっと思ったんですけど・・
植谷雄高っていたじゃないですか?
あれって・・・・・
<独我の複数化>について論じてたんですかね・・?
(なにかご存知ですか?)
投稿: m_um_u | 2004.01.15 20:49
ども。植谷雄高については詳しく知りません。吉本隆明への関心から彼と決別する前の植谷に関心を持ち、死霊も少しは読んだのですが、関心は持てませんでした。ただ、彼の、その他のドストエフスキーなどについてのエッセイから受け取ったのは、独我の問題というより、もっとカント的な物自体のその背後の形而上学的な存在、への関心ではないかと思います。という言い方が韜晦ですが。根源ということかなと、アルケーですね。で、そういうアルケーを問う哲学志向の系譜はあまり独我的にはならないように思います。
投稿: finalvent | 2004.01.15 21:23
・・なるほど
やはり、「先験的直観」(だったかな?)までですか・・。
植谷さんについては、以前にNHKの教育で、池田晶子さんがインタビューしてる様子を眺めた程度でしたが・・。
そのとき、口角泡を飛ばしながら、ご自分の小説の内容について力説されている姿が印象的でした。
(あと、ちょっと見てて恥ずかしかったり・・ってイカン)
では、未だ求める作家は来ていない、と・・。
分かりました。ありがとうございました m(_ _)m
投稿: m_um_u | 2004.01.16 00:25