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2004.01.13

1月13日のザッピング

 社説のレベルでは目立った話題がないのだろう。昨日と似たように各紙散漫な内容だった。気になる点だけ、またザップしておこう。
 朝日新聞社説「経団連献金――10年で元の木阿弥ですか」は標題からもわかるように、反動的なイヤミに終始していた。引用して嘲笑する意味すらないくだらない話だ。サヨクもここまでお笑いか、というシロモノ。
 朝日のもう一点「ちょっと元気に――重病でも口をきれいに」は、老人の口内衛生の問題だが、朝日のお話はつまらぬ美談。この問題自体は重要なのだが、どう切り出していいのか私も今わからない。
 なぜなのか機序はわからないが、口内の健康状態は心臓病やその他の感染症に関連が深いことが最近米国でわかってきている。とすれば、くだらない健康番組よりこの問題をなんとかせいと思うのだが。と、卑近な連想で気になるのは、練り歯磨き。これは虫歯予防という点では効果がない。じゃあなんだというような話である。このあたりの情報も整理して書いたほうがいいのだが、めんどくさい。恐らく口内のpH管理だと思う。口内のpH管理と健康について、どなたかブログで書いてトラックバックください、とか言ってみたりして。
 毎日新聞社説「グルジア CIS民主化の弾みに」は独立国家共同体(CIS)の基本的な問題を取り上げたという点でよく書けているともいえるのだが、結局のところ、なんだ?というのがよくわからない。形式上の結語はこうだ。


「テロとの戦い」支持によって米国から支持されている政権であっても民主化を怠れば国民の不満は蓄積され、いずれ国内矛盾が深まることを指導者たちは自覚すべきである。

 そう言われれてもふーん、でしかない。もしろ、国内矛盾、文化背景の全体象を描き出すべきではなかったか、といって自分が描けるわけでもないが、鍵になるのはイスラム教だろうと思う。
 産経新聞社説「議員年金 改革の突破口として削れ」は標題どおりの内容。なにかと数字を上げて説得しているあたりが、くだらない。それより議員を減らせばいいのだ。参議院をなくしてしまうのもいい。
 産経のもう一つ社説「日本の技術 的をしぼった国家戦略を」は液晶パネルのような産業を育成して頑張れというのだが、情けなくて泣けてくる。日経もときおり新三種の神器だ、といったことを言う。確かに日本はハイテク部門に力を入れたほうがいいし、デジカメといった日本の強みの分野は評価すべきだろうが、こうした産物は日本の底力の表出であって、いずれ国外に移る。重要なのは根のほうだ。表面的には未だ米国輸出依存だったり、ナニワの経営だったりする。全体の日本の技術とそれを支える構造を整理して考えたほうがいい。
 と、ザップして、気になるのはCISとイスラム教の動向だろうか。あまり情報が見えてこないのも気になる。

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コメント

もっと詳しい方のコメントがあるかもしれませんが・・・。

口内、大腸、皮膚は、環境に対応して可変できるようになっていると思われます(寄生虫もこの延長上でしょう)。この可変性、可塑性によって、人はたとえば多様な環境で生活できるなんてことになってる。

大腸の内容は、栄養情報とともにセンシングされて肝臓(胆汁)によりコントロールされる、同様に口内も唾液腺によってコントロールされていると思われます。

口内は外界からのインプットなんで、当然、感染症のインターフェイスとして働くほか、食物情報のセンサーでもあるでしょう。扁桃腺の病巣感染なども、こっちの関連の可能性を考えるべきかも。

と書いてみましたが、「と」かもしれませんね。以上のようなことは教科書的には記述されてないと思います。

投稿: a watcher | 2004.01.13 10:27

あがったのを読んでみたら、舌足らずすぎでした。

可塑性ですが、基本的に細菌叢のことです。当然pHは重要なファクターとなると思います。

投稿: a watcher | 2004.01.13 10:32

どうもです。ふむふむという感じです。口内のpH管理というのは確かに唾液腺なのでしょうね。そのあたり、じゃどうするかというあたりに関心はあります。どうもできないというのもありかもしれませんが(カルシウム摂取?)。

腸内については、免疫コントロールのようですね。「免疫と腸内細菌」http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20030927#p1

投稿: finalvent | 2004.01.13 15:02

最新はフォローできていませんが、腸肝循環の意義や、IBD(炎症性腸疾患)とPSC(原発性硬化性胆管炎)の関連は、相変わらず無視されているのでしょうか。単に免疫(という言い方は何ですが)では済まないようにも思います。

唾液腺ですが、印象として老化の早い臓器です。臓器ごとの寿命の差というのは結構あると思うのですが、話題にならないようですね。

投稿: a watcher | 2004.01.13 15:35

どもです。というか、「腸肝循環の意義や、IBD(炎症性腸疾患)とPSC(原発性硬化性胆管炎)の関連」はどきっとしました。このあたり、勉強してみます。脂肪酸と腸内菌の関係もあわせて、いろいろ思うことがあります。ありがとうございました。

投稿: finalvent | 2004.01.14 09:57

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