さらにPSX、で売れないと思う
前回PSXの話を書いた(参考)。ぼよ~んとした話になった。今回も似たような話なので、最初にごめんなさいである。
あれから、PSXの仕様や評判などを読みつつ、うかつだったなと思ったことがある。暗黙のキマリがあるのだ。つまり、「現状のアナログテレビレベルの低解像度映像をさらに圧縮で劣化した映像品質なら別にDVDに焼いてもいいよ~ん」ということだ。裏返しに言えば、それ以上の画質はだめよ~んというわけなのだな。ちょうど、CDからMDにATRACで劣化させるならOKざんす、というソニー的な解決なわけだ。というわりにPSXはATRACとは関係なさそうだし、MP3もできない。音楽関係はナーバスということか。
DVD+RW非対応については、特に政治的(企業戦略的)な問題でもなさそうだ。今後の対応になるらしい。もちろん、DVD-RAMに対応しないのは当たり前といえば当たり前だが、このあたりのDVDの再書き込みメディアの規格はどういうふうに統合されるのだろうか。いずれWindows XPの世界と整合を取らなくてならないはずなのだが。
うかつだったぜ話のついでだが、私はClip-onユーザーなので、後継のCocoonには関心をもっていたが「スゴ録」にはあまり関心がなかった。どうやら「スゴ録」ならテレビ番組からHDDプール、そしてDVDメディア出力がそれなりにうまく行くようだ。とすれば社会的なニーズとしてはこれで終わりだと思うのだが、いまいち売れてなげだったのは、価格設定の問題だろうか。安いが一番でっせの東芝だの松下(パナソニック)だのが売れていたようだし。しかし、これらの機種は、どっちかというとVHSからDVDへのツナギっていう位置づけの機種だろうがと思う。こんな機械じゃ、EPG→HDDのテレビ視聴ノンリアルタイムでCMかっ飛ばしという世界の変貌は見えてこない。
てな、流れでPSXを見ると、PSXっていうのは、つまり、
PSX=(PS2+スゴ録)×0.6
という感じなのだろう。
だとすると、すでにPS2を持っているユーザーには不要。これからPS2を買う人にも値段のハードルが高い。それと「スゴ録」の売れが頭打ちを破るほどの価格かというとちと、なんとかクリアかもしれないが、東芝や松下製品と比べて性格付けが曖昧、っていうことは市場はどこだ。ない。ということになるんじゃないか。つまり、売れないんじゃないのぉ。
ついでに知ったのだが、Cocoonにしてもスゴ録にしても、EPGに広告が付くのだな。それはちょっと惨いなという感じがする。低機能だがClip-onにはEPGに広告は付かない。それなりに編集機能すらある。Clip-onをリニューする気にはなれないな。
以上、またもぼよんとした話だが、どうして、Clip-onの廉価版が出せないのだろう。というか、それが出れば、リモコンによるザッピング革命に継ぐ、CMカットのノンリアルタイム視聴という革命になるのに。そうなれば、視聴率が無意味になるのだ。面白い世界になるぜ、わはは、とか思うのだが、もちろん、多分に冗談だ。
そういう世界をソニーを含め、デジタル家電の業界は恐れているのだろうというのが現状なのだろう。
長期のパースペクティブで見るなら、現状のCMベースのテレビ放送というのはこのまま低迷し、迷走し、ディグレードしまっくて、お下劣の均衡状態になるのだろう。というか、なっているか。で、そんなもの見る意味ないから、結局、ペイに意味のあるクオリティメディアが必要になる、と言いたいのだが、そうなるにはNHK規模でないとダメだし、WOW WOWも綱渡りというか、映画などの再放送に特化しているだけで、展望はない。結局、意外に現状はだらだらと続くのだろうが、知性を満足させるようなものを見たいというなら、映画になるか、NHKになるか、DVDを買うかという選択だけになるのだろう。DVDを買うという目が一番伸びてほしいとは思う。
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