米国狂牛病の騒ぎの裏
メリー・クリスマス。でも、クリスマスの話題は書かない。読者よ、私にキリスト教の蘊蓄話を許してはいけない。新聞社説は今日も各紙つまらない。奥菜恵の旦那の事業もブログかよ、しかも「はてな」てなネット系の話題も避けよう。元教師俵万智(40)が私生児を産んだ話題は、ちょっと気を引かれるが、それこそ儀礼的無関心でいるべきだろう。子供に祝福あれ。
かくしてしょーもない雑談レベルの話を垂れ流す。本来なら、米国で狂牛病がようやく発生した話題をきちんと極東ブログ流に切ってみたいのだが、どうも米国の情報の流れが変だ。ロイターヘルスからは専門向けの詳細な情報も未だに出ない。グーグルニュースはこうした事件では面白い効果を出すものだとも思ったが、一般ニュースでは今一つ実態が掴めない。私には田中宇のような空想を操る能力がないのでどうにも話がつながらない。ま、いいか。
それにしても、今回の米国狂牛病の事態を眺めながら、この夏カナダの狂牛病騒ぎとそれに続く日本での騒ぎの、あのうさん臭さはこれだったのかと思う。いいタイミングだとはいえ、なぜこのタイミングだったのだろうか。意外にさらっと日本人は忘れているのかもしれないが、この夏日本で出た狂牛病のケースは、ある意味、スクリーニングのアヤでもあった。生後23か月という早い時期の検査によるという検査のタメという側面もあったわけだ。もっとも科学的にはこの日本の態度は正しいは思うのだが。で、この結果をすぐに日本は米国に突きつけている。おい、それって非関税障壁の脅しじゃないかというストリーで書いたのが旧極東ブログ「狂牛病再発の裏を少し考える」(参照)だ。このストーリーはそれほどはずしているとも思わないのだが、今にしてみると、予想される米国からの牛肉輸入禁止のための予備ステップでもあったのだろう。日本って礼儀の国だよなと思う。日米の関係者の裏では、日本側から「おい、アメリカさん、もうゲロしろよ、いるんだろ、スカ脳牛」ということもあったのではないか。この先の裏も想像が付くがぶっそうで書けない(カナダ関連)。
今回の事態で日本のニュースでは外食産業に打撃とか言っているが、情報操作臭い。このリーディングタイムを見ると、すでに日本国側の対応のメドはたっているはずだ。おそらく庶民レベルではオージービーフでなんとかなり、外食産業に圧力をかけるのだろうが、それって、産業のある種の淘汰を目的とした行政なのではないだろうか。だんだん読みがうさん臭くなるが、国内農家保護もあるだろう。
どうも田中宇ばりにうさん臭い話がしたくなる。日本はこれまで狂牛病を出している国からの輸入拒否はやってこ大きな問題にならなかった。端的に言えば、今回の米国の事態に比べれば規模が違いすぎる、ということで、問題は規模だとしていいのだが、今回の米国の感染牛が乳牛であることで、どうもひっかかることがある。成長ホルモンの問題(BST,rBST,rGBH)だ。
この問題をどこまで詳細に書いていいかわからないが、読みやすい情報はレイチェル・ウイークリー「乳ガン、牛成長ホルモン、そして牛乳」(参照)にある。なお、レイチェル・ウイークリーはポリ塩化ビニールの話などを見ても「と」臭がきついので注意して読むこと。ついでに情報は古いが「BSTの安全性に関する報告を発表(FAO/WHO)」(参照)も目を通しておくといい。なお、rBGHはrBSTと同じ。BSTの一種だ。
EUはこの米国のrBGHの対応に怒り、rBGHを使った牛の乳製品や食肉の輸入を禁止している。今回の米国狂牛病の騒ぎはEUにとっては恰好の材料だし、日本もしゃーしゃーとEU側のようなそぶりを見せていくことだろう。なお、日本では天然ホルモンの使用は認可されているし、すでにrBGH適用の米国品も国内に出回っている。
こうした筋で見ていくと、安全問題より、対米摩擦や国内農家の保護の問題であるように思われる。外交というのは汚い手を出しまくるのが正攻法だが、この問題はもうちょっと高い視点(食の危険とか騒ぐのではなくという意味)で日本国民の食の流通と質の選択という視点で見るべきではないだろうか。なお、余談程度の話だが、「BSE問題は外交問題でも経済問題でもない。純粋に食品安全の問題だ。」という毎日新聞社説はただの阿呆なのか裏があるのか。
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コメント
MERIKURI!
投稿: あさみ | 2003.12.25 23:06
and a happy new year > asami.
投稿: finalvent | 2003.12.26 10:48