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2003.12.12

記者クラブがお笑いを一席

 今朝の新聞各紙の社説に見るべき内容はない。FTAについても日墨問題を看過してうまくいくわけもないだろうと思うし、あるいはそうではない秘策でもあるなら、きちんと論じてもらいたいが、そういう話でもない。くだらない。補助金削減についても、いまさら言ってもしかたないし、地方の問題を掘り下げるわけではない。危機感を装うその日その日のパフォーマンスが社説であっては困るなと思う。
 そんななか、世にも愚劣なニュース入ってきて心が浮き立つ。EUがかねてより、日本の記者クラブ制度の廃止を提言してきたこと(参考)に対して、10日、日本新聞協会は「歴史的背景から生まれた記者クラブ制度は、現在も『知る権利』の代行機関として十分に機能しており、廃止する必要は全くない」との見解を公表した(参照)。あーあ。サイテーです。
 いや、サイテーでもないか。爆笑できるからな。いわく。


 EUの優先提案は
A 外国報道機関特派員に発行されている外務省記者証を、日本の公的機関が主催する報道行事への参加認可証として認め、国内記者と平等の立場でのアクセスを可能にすること。
B 記者クラブ制度を廃止することにより、情報の自由貿易にかかわる制限を取り除くこと。
 の2点です。
 Aは日本政府に対する要望であり、日本新聞協会は異論を差し挟む立場にありません。しかし、Bの「記者クラブ制度の廃止」は日本の報道機関の役割に密接にかかわることであり、無視できない問題です。

 Bについてはサイテーです、で終わり。Aについては、笑った、そう来たか。馬鹿だなぁの笑いが取れる。Bが実現すればAが実現するじゃん、という話はさておかないと笑い話にならない。でだ、ほほぉ、それって日本政府の問題なのかぁ。そりゃそりゃって感じだ。民主党が政権を取ったらヤッシーを要職に据えようっていうジョークでタメ張りたいものだ。ま、冗談はさておき、「外務省記者証」ですかぁという感じだね。ちなみに、EUの文書はIn their annual wish list of regulatory reforms(参照PDFファイル)だ。
 ちなみに、穏和に書かれているがこの手の問題の参考として、Japan Media Reviewの記事EU Pressures Japan to End Closed-Door Press Practices(参照)にはこうある。

 Japanese government officials replied that they actually don't control the kisha clubs -- they come under the authority of The Japanese Newspaper Publishers & Editors Association -- known also as Nihon Shinbun Kyokai, or NSK.
 The NSK writes the recommendations for kisha club behavior, but says it doesn't actually control the system -- the individual kisha clubs are responsible for membership selection.

 つまり、政府側としては事実上、記者クラブを統制していないというのだ。ま、アンオフィシャルにだろうけど。で、ちと頭を冷やして考えてみると、確かに個々の記者クラブを日本新聞協会が統制しているわけでもないか。しかし、このあたりもヤッシーおお暴れの結果、裏のカラクリは炙り出ている。こうしてみると、ヤッシーもたいしたものなのか。いずれにせよ、日本の新聞がまさに日本的な権力として言論を弾圧している、つまり、不可視で狡猾な手法を使っているわけだ。
 恐らく現実的にはこの問題は日本の内部から崩すことは難しいだろう。日本の新聞自体が日本のジャーナリズムの主要な問題なのだというのは、わかりづらい。日本がある程度国際世界から注目される存在を維持するなら、そう遠くなくこの問題は国際問題になるだろう。
 ふと思ったのだが、日本の難民の扱いすら大きな問題になっていないのはなぜなのだろう。なぜ、こんなにも日本は甘やかされているのだろう。米国の保護なのか。

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