台湾独立、そりゃ当然の話だが
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ブッシュ米大統領が9日、中国の温家宝首相との会談で、「中国と台湾のいずれであれ、現状を変える一方的な決定に反対する」と述べ、中台双方の自制を求めた。同大統領は特に陳水扁台湾総統の一連の言動を批判し、台湾独立への反対姿勢を初めて明確にした。もちろん、米国はおもてに立って台湾独立支持はしない。もうけっこう昔のことになるのか、私がコンピュサーブを使っているとき、台湾関連で、Province of Chainaという表記を見たとき、なんとも胃が苦くなるような思いがした。中共側を考慮しているともいえるし、国民党の大法螺というジョークにもなるのかもしれない。いずれにせよ、ひどい話だ。 話がちんたらするが、その後、1996年、中共側人民解放軍がトチ狂って、与那国沖にミサイルをぶち込むことがあった。そう、あれは台湾というより、日本の国境に近かったのだが日本のメディアは馬鹿の極みだった。あのときの米軍の動きを見ると、いざというときは米軍は動くと思った。そうしたことを考えに入れると、米国が台湾を見捨てることは金輪際ないと思われるのだが、そういう原則でだけでは今回の事態はよくわからない点がある。 日経の次の指摘は、昨今の状況を手際よくまとめていて、悪くはない。
台湾経済の低迷などで支持率を落とした陳水扁民進党政権は、一時は野党の連戦・国民党主席、宋楚瑜・親民党主席の総統、副総統候補に20%近くもリードされる苦境に陥った。そこで陳総統は、争点を中国との統一か独立かを巡る問題に集中し、人口の8割以上を占める、中国との統一を望まない本省人(台湾出身者)の台湾ナショナリズムに訴える作戦に出た。そのように理解してもいいのだろうとは思う。というか、その当たりで、どうも陳水扁に盧武鉉のような知恵不足というか歴史経験の甘さを感じる。とはいっても、李登輝も死力を尽くしてこれに荷担しているようでもあるので、本気かという感じもする。李登輝が動けば、まさにリップンチェンシンである。そう思うと日経の結語は、合理的ではあるのだが、なんとも苦い思いがする。
強大化する中国にのみ込まれることを懸念する台湾住民の気持ちは十分に理解できるが、台湾独立を阻止しようとの中国の決意も固い。ブッシュ発言を機に双方が冷静さを取り戻すべきだし、日本もそのための働きかけを始めるべきである。リップンチェンシンとなれば、これはもう、「わかりました、大和を出しましょう」の世界になってしまうのだが、現実的にはそうも行かない。朝日新聞みたいに中共に足蹴にされて快感を覚えるほど変態にはなれない、となると、なんとか外交を動かすしかないのだが、外交かぁ。あの馬鹿どもかぁ。
![]() 1984年 |
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