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2003.12.06

補助金というシャブ

 朝日新聞社説「公共事業――撤退できる仕組みを」(12.6)がよかっと言っていいだろう。あまり斬新な視点でもないのだが、この問題は口酸っぱく説いたほうがい。他紙は時事ということもあり、米国の鉄鋼セーフガード(緊急輸入制限)の即時撤廃をテーマにしていたが、呆れるほど読むべき内容がない。こんな内容なら社説に書く必要はない。こんな話には慌てるから日本の対抗措置撤回もまともに議論されていない。問題はWTOじゃないだろ。FTAだよ。
 さて、朝日が取り上げていた公共事業撤退についての問題だが、これはヤッシーこと田中康夫のおかげで周知となったことなのだが、ようは国庫から補助を受けた公共事業を途中で撤退すると、それまでに受けた補助金を返さなけれならないから止められないという問題だ。
 朝日の提言はプラクティカルだ。


補助金適正化法や政府が昨年12月に定めた方針によると、自治体が公共事業の再評価の手続きをきちんと踏んだうえで中止した場合、補助金の返還は求めないことになっている。つまり、正当な理由があれば補助金は返さなくてもいいのだ。

 朝日はだが問題はこの方針の基準がないため、実施されにくいと言う。反面、朝日の啓蒙節なのだが、自治体に向けてはきちんと公共事業の再評価をしろも言う。いずれも正論だ。
 そんな正論は空しいと切り捨てたら未来はなくなる。かといって、実際上、これを実施できるタマはまたもヤッシーくらいしかいないだろう。ヤッシーについては私は評価相半ばという感じなのだが、とにかくこの問題の切り込み隊になってもらうしかない。一度できれば、あとは右にならえでなんとかなる。
 もちろん、問題は複雑だ。この点については朝日はさらりと身をかわす。黙ってないだけましだ。

 事業の中止には、ほかにも多くの問題が伴う。いったん決めた都市計画決定をどうやって取り消すのか。請負業者への違約金の支払いをどうするか。こんなことにも、しっかりとした備えが要る。
 公共事業の恩恵と負担を住民が自分のこととして考える。そうした社会に近づけるためにも、補助金をなくし、地方への税源移譲を急ぐ改革が欠かせない。

 もちろん、そううまくいかない。この文脈を高校生的に読めば、請負業者への違約金は税源移譲でなんとかせいとなる。あれ、これってジョークだったのという結語なのだ。はっきり言う。円満な解決策なんかない。あるのは一種の惨事だ。まず、極東ブログとしては、嫌われるのを覚悟で言う。地方は統合を進めるしかない。知恵者を都市部に逃がさないようにしなければならない。

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