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2003.12.16

Google爆弾が可能なのはGoogleがアホだから

 昨日は新聞休刊日だった。一昨日フセインが捕獲された。当然、今朝の社説はそればっかのハズである。当たり。そして壊滅的につまらなかった。どれも単につまらないのである。天声人語はまたシェークスピアだった。もうそれやめとけ。
 今朝のネタは、どうしようかなと思ったのだが、Google bomb(グーグル・ボム)の話。英語版のGoogleで"miserable failure(目も当てられない失敗)」を検索すると「Biography of President George W. Bush(ブッシュ大統領の履歴)」(参照)が検索される。まぁ、ちょっとした洒落というか悪意だというふうに解釈されてブログのネタになる。ああ、極東ブログもそのネタかよって、そんなつまらない話はしない。というか、こんな話だけではボツネタだ。
 日本でのこのネタの出所を探ってみる。どうやら極東ブログがよく参照する韓国紙中央日報の日本語版の記事「グーグル『惨めな失敗』でホワイトハウスホームページにリンク」だ(参照)。そう疑わせるのは「惨めな失敗」という訳語。これをキーワードにして日本語版手抜きGoogleを検索するとブログで使い回している今回のネタが出てくるが、「悲惨な失敗」など他の訳語では出てこない。つまり中央日報の孫引きでBBCからのネタではない(BBCの話はこちらを参照)。Newsdayはそれより早く6日(参照)だが、BBC同様、Googleのトリックの解説に終始して浅薄な記事で終わっている。ABCでは米国時間で8日このネタを「Bush Whacked Online Search Engine Trick Lists President as‘Miserable Failure」で扱っている(参照)が、さすがにこちらの記事を読むとこのイタズラの背景がわかる。日本のブログの扱いは? なんつうか、浅薄だなぁという感じがする。
 ちなみにこのイタズラはしょーもないSEOテクニックなのだが、SEOを関しているサイトには薄い話しか掲載されていない。ちなみに、SEOがなんだかわからない人はこれを参照するといい。この記事中「それとも、何らかの見えない『力』がブッシュ大統領への怒りを表す為に Google を利用しているのだろうか。。。」というのはちょっと脱力。意図的なものです。その勢力もはっきりしています。
 それにしても今回の話はネタ的には古過ぎた。"weapons of mass destruction"でもうお腹いっぱいです(参照)。なのに出てきたのは亜流だからだ。
 今回の背景は、どっちかというとABCは火消し側に回っているが、端的な話、これは大統領選のための民主党ゲッパート陣営の選挙工作(参照)と見るべきだ。


"This is not a political statement from Google, but rather a reflection of a recent Web phenomenon," says a spokesman for Google in Mountain View, Calif. "In this case, a select group of Web masters used the words [miserable failure] to describe and link to George Bush's Web site."

 もちろん、Google側の政治的な声明であるわけはないが、単なるWebの現象というわけにもいかないのは、それを画策した集団がいたからだ。
 ちなみに同じようなことは日本でもこそっと「ゲーム脳」というキーワードでも行われている。「ゲーム脳」をキーワードに日本版Googleを引くと、ゲーム脳を批判している「斎藤環氏に聞く ゲーム脳の恐怖」ページが出てくる。これは意図的になされたものだ。この上位ランクのページはサイトがwww.tv-game.comでわかるようにゲームっていいじゃぁんのサイトだ。確かに、『ゲーム脳の恐怖』(森昭雄/NHK出版)はと学会レベルで批判できるような内容なのだが、これは結果として1兆円産業となったゲーム業界の政治な運動だと見ていいだろう。というのも、なにも「と」に目くじら立てて正論はこうだ!なんてやるのは「と」の楽しみに反するじゃないか。
 さて、この話の締めだが…この手のネタは「お腹いっぱい」のころになって大衆的に広がるから、今後も話題になるのだろう。なんかそれってムゴスギとか思うがしかたない。大衆文化とはそういうものだ。問題はGoogleにもあるんじゃないか? という議論はネット擁護派にバカにされるだろうか。だとすると、バカ返しだな。私はGoogleの技術がはやりまだレベルが低いのだろうと考えるからだ。前回、W3Cのオントロジーの取り組みをくさしたが「オントロジーのW3C規格化は無駄」(2003.11.2)、確かにW3Cが規格化というシマを作る必要もないものの、ネットの社会にはいずれそのレベルの技術が必要になるだろうと考える。「あ、おバカな人たちがおバカことやっているな」と意味を理解するお利口なGoogleが必要になるのだ。

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コメント

>1兆円産業となったゲーム業界の政治な運動

ここはちょっと納得しかねるのですが・・・
いかなる根拠で?

投稿: すてぃんがー | 2004.01.25 12:27

すてぃんがーさん、初めまして。納得しかねるのポイントは「一兆円」という数値ですか。あるいは、ゲーム業界の「政治的な運動」とみる点ですか。後者については、本文中に推論過程を書いたつもりなのですがいかがでしょうか。私の認識違いがありましたが、ご指摘ください。率直に、そう思います。間違った認識であるとわかれば本文を訂正するなり、削除します。

投稿: finalvent | 2004.01.25 12:48

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