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2003.12.19

マリ共和国のコレラ死亡者106名(12月17日時点)

 台湾のSARS状況を知るためにWHOの疫病発生情報(Disease Outbreak News)を見ていてマリ共和国でのコレラの発生情報に目を奪われた。WHOの情報をトレースすると、11月25日の報告で55人死亡(8月11日から10月9日)。そして、12月4日の報告で78人死亡。17日には106人になった。流行が食い止められている地域もあるが、まだ制御できない地域もあるとのこと。
 外務省の情報は遅れていて、「厚生労働省検疫所」(参照)では11日の情報として死者78人をWHOから転載している。確かに、日本の渡航者への情報ニーズは高くないから、のんびりしていてもいいのだろう。
 私はマリのことはほとんど何も知らない。今回のコレラの流行は異常な事態なのかもよくわからない。少しぐぐってみると、こういうことはマリではよくあることのようでもある。今回のコレラの流行もある程度すると収まるだろうなと思う。SARSとは違い、人類に未知な病気ではない。
 そこで、私は「ふーん」と言っていいものだろうか。悲惨な話ではある。だが、あまり強く関心に上ってこない。イラクで死んだ2人の外交官の死には「ふーん」ではなかった。もちろん、そういうヒューマニズムを装った問いかけがされても、それはいつも何かしらトラップなので、こりごりした思いがある。
 外務省のコレラの情報を見ていると、南アフリカで2000年8月から始まったコレラの流行では2001年4月までに181名の死亡したとある。それも知らなかったか、あるいは知っていても記憶から失せている。菌については、こう記載されている(参照)。


 現在のコレラはエルトールコレラと呼ばれるもので、1961年頃からアジア地域で発生し、感染力が強いためにクラシカルコレラに替わって瞬く間に世界中に広がりました。幸いなことにクラシカルコレラに比べ病原性が弱く、死亡率も2%程度といわれています。栄養状態の良い日本人の場合は胃腸の弱い人、老人、乳幼児を除けば死亡することはほとんどありませんが、感染力は強いため油断はできません。

 また、うかつにも「ふーん」と言いそうになる。WHOの情報に戻ると、菌は「Vibrio cholerae El Tor」とある。なるほど、エルトールコレラか。エルトールコレラは1961年にインドネシアのセレベス島(現スラウェシ島)に発生したものだ。これがアフリカで多くの人を殺している。
 エルトールコレラといえば、以前日本人バリ島旅行者がコレラにかかる事件があった。1995年のことだ。患者278人+保菌者18人という規模だったが、なぜ日本人旅行客にだけかかるのか不思議な思いがしたものだった。が、その「なぜ」という思いも忘れてしまった。
 その数年前私も知人の外人たちとバリに行っていたのだが、彼らは、「暑くても氷に気をつけろ」と私を諭した。市場の裏をうろつきながら、なるほどねと思ったものだ。
 話にオチはない。たぶん、日本のジャーナリズムではマリ共和国のコレラの話には触れないだろうなとは思うけど。

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