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2003.11.28

韓国の歴史は五千年かぁ(嘆息)

 昨日の東亜日報の社説を見ていたら「高句麗が消えた」(参照)とあり、「高句麗」という呼び名は変だなと思って読んでみた。変だなというのは、高句麗という呼称は日本史の用語ではないかと思っていたからだ。もちろん、翻訳の彩かもしれないのだが。
 話を読んで、正直なところぶったまげた。うっ、これがマジなのかぁという感じだ。ことの説明は私がヘンテコにまとめるより引用から進めよう。


世界の有名インターネットサイトが、韓国の歴史の起源を、新羅が三国を統一した時点にあたる、西暦668年として紹介しているというニュースだ。民族的な憤りとともに恥ずかしさを覚えずにはいられない。檀君王倹(タングンワンゴム)から始まった5000年の歴史が、僅かに1300年あまりに縮小され、歴史上、我が民族の最も誇らしい国家だった高句麗が、一瞬にして「消え去った王国」となったわけだ。

 率直にいってそのサイトがどこなのか知らない。しかし、韓国の歴史の起源を新羅による統一とすることはそれほど間違った見解だとは私は思わない。ただ、そういうためには、日本の起源を近江朝に置くとしなければフェアではないが。と、いいつつ余談だが昭和天皇は天皇家の成立を七世紀と認識していたし、今上天皇も同じように考えているようだ。天皇家に「と」が入っていないというのは国民として助かりますですぅ。
 ぶったまげたのは「檀君王倹五千年」である。え?マジ?東亜日報って北朝鮮の報道機関? それって確かに「紀元は二千六百年(歌ってしまいそ)」より古いですなぁ、って洒落にもならん。なんか、そんな話を新聞社説に載せるようだと、およそ対話の前提もありません。すごすごと引き下がる耳(のみ)っていう感じだ。まぁ、韓国の国定教科書にも檀君が歴史のように記載されているのは知っているのだが、それってマジとは思ってなかったのですがねぇ。
 というわけで、檀君に至っては議論の余地もないのだが、話は別展開で面白い。

中国は最近、高句麗史を中国史の一部に編入するため「東北工程」というプロジェクトを進めている。5年間莫大な予算をかけて、高句麗が中国辺境の少数民族が建てた地方政権であり、中原の政府に代ってその地域を委譲、統治した割拠政権であったということを立証するというのだ。中国は、昨年ユネスコが北朝鮮の高句麗古墳を世界文化遺産に指定するのを妨害し、高句麗が満州一円を掌握したことを立証する決め手となる「物証」の、広開土王(好太王)碑と、集安一円の高句麗古墳に対する大掛かりな整備に乗り出したのも、この事と無関係ではないだろう。

 ほほぉっていう感じだ。「高句麗が中国辺境の少数民族が建てた地方政権」のどこがいけないのだとかツッコミそうなるが、ヤバイのだろうか。って、ヤバイってことになったら学問の自由は無いぜ。中国側の歴史解釈なんか別にほっとけばいいじゃないかと思うが、檀君が許さないのか。高句麗史を明確にすることは中国に恥かかせることなんで、そのあたりにキリ入れたほうがいいと思うのだが…。
 他にも知らなかったことがある。

学界もまた、この20年間1000本を超える論文を通じて高麗と渤海史を中国史と主張してきた中国に対応して、十分な史料の発掘と対応論理の開発を急がなければならない。

 そりゃ中国がむちゃくちゃ。
 古代史なんて日本だと「と」と無能な学者のたまり場だと思ったけど、いやぁ日本ばかりじゃありませんねぇとくさしてどうする。
 それにしても参ったなぁという感じだ。政治的に見れば、この動向は「太陽政策」の一貫というか、北朝鮮との民族同一化の布石なんだろう。なんであれ、こいうこう国政を反映する歴史観はいただけませんな。済州島の歴史なんかも実質見向きもされていないのではないか。私も一度きちんと古朝鮮についてまとめたものを書いておいたほうがいいかもしれない。

[コメント]
# shibu 『「私も一度きちんと古朝鮮についてまとめたものを書いて」』
# shibu 『上記、是非、お願い申し上げます。散見しますに、擦り寄ったのしか見かけませんのでw』
# shibu 『金泳三かな、ニヤついた地場お面おやぢ。次ぎが遺物的大中。シノ雑貨屋がおんなじ屋号だね。挙句に投票直前のネット効果だとか言われて、ジャガイモのむひょぉ~。民主化の結果なんかじゃなくって、両班党争先祖帰りだ!ってな解説みました。直後の朝ナマで、貧相正直もんの山本一太が「全然予想外でした!」ったら、例のキモイ生姜東大政治学きょうじゅ殿が、ニヤリと予想通りですとかほざいたのには呆れ返りました。東大政治って、そんなもんだったっすか~w』
# shibu 『高句麗・渤海VS小国家群・三韓のようで、大陸に属する半島根元と所謂半島は根本的に違うのではないでしょうか。現金王朝だって始祖は擬似チャイナでシナ語で教育受けて育ってるし、二代目は極東ロシアで生れて育ってますものね。親父はチャイナ訪問時が寛いでるみたいだし、息子はチャイナじゃむっつりロシア行ったらニコニコしちゃってるじゃないですか。あれって言葉のせいでしょうね。育ちは偽れませんですね。つまり両人とも白唐辛子wというか「同一民族」なんかじゃ決してないんで、「ソウルを火の海?まぁさかぁ~」ってな韓国側の勝手な思い込みは相当危険水域でしょう。間合いを取った在韓米軍はそんな勝手な思い込みに冷水を浴びせたのでしょうね。瀋陽軍区は緊張してるはずです。大連上空は毎朝昼戦闘機が低空飛行しておりますね。外地暮らしはその意味でもいい経験です。』

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コメント

新羅には、元暁、義湘、円測といった優れた仏教僧がおりました。
高麗版大蔵経は、中国や日本で開版された仏典群よりずっと立派だったそうです。また高麗青磁には、南宋の青磁より珍重されるものもありました。
李氏朝鮮の朱子学者からは、李退渓、李栗谷といった優れた人が現れ、李氏朝鮮の白磁でも、わが国で珍重されて保存されているものはいくつもあります。
朝鮮絵画には、日本画より時代的に進んだ画風を確立した画家が何人かいるそうです。

朝鮮の文化というのは、ごく少数のエリートたちのためのものはぬきんでて優れているのです。朝鮮の最高峰の人たちと比べると、本家の中国や模倣国家の日本のエリートたちは恥ずかしくなってしまうような人たちばかりでしょうし、ベトナム文化で、朝鮮文化と比較できる水準に達することができたものなどほとんどなかったと思われます。

結局朝鮮半島の人々の自己認証の問題です。新羅以降に限っても、優れた朝鮮文化は世界的次元で優れているのです。それを、当の朝鮮半島の人たちが知らないし、学ぼうとしないだけなのです。

知ってる人は知っているのだろうけれど、口に出せない事情が朝鮮半島にはあるのかもしれません。

投稿: 自己認証の問題 | 2009.01.17 10:40

近日、上野の東京都美術館に朝日新聞社が主催する「生活と芸術ーアーツ&クラフツ展」に行って、それを見て思ったのだけれど、イギリスのウィリアム・モリスとかラファエロ前派のやっていたことより同時代の日本と朝鮮半島の生活芸術のほうがよっぽど優れておりましたね。

この企画について、以前文化部にいた町田智子事業本部長(現在の役職かどうかは不明)がどれくらい関与しているのか知らないけれど、町田さん主導なら、町田智子の力量恐るべしというところです。私の感想では。

朝日新聞社なんか、一部の人たちから「チョウニチシンブン」と読まれるほど朝鮮半島にシンパシー持っているのだから、この企画をぜひ、韓国の大新聞社と協力して、ソウルやプサンでも開催すべきだと思います。日本の民芸の出展を控えて代りに朝鮮の美術品をたくさん集めて。

朝鮮半島の人たちはもっと自国文化に自信を持つべきです。朝鮮の両班たちの審美眼は、同時代のヨーロッパでもっとも裕福だったイギリスのジェントルマンたちのそれより高度だったのです。

朝鮮半島の人たちだけでなくて、日本人もその辺はもっと勉強すべきだと思いますね。隣国のことだから。もちろん、日本の民芸のほうが朝鮮半島の芸術品より物量ははるかに豊富でしたけれど。まあ、エリートの次元ではともかく、草の根レベルでは日本のほうがはるかに層が厚いのは否めません。

投稿: 自己認証の問題 その2 | 2009.01.28 14:37

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